1. 介護求人 かいご畑
  2. かいごのお仕事コラム
  3. 小規模多機能型居宅介護とはどんな介護サービス?特徴や介護職の仕事内容、必要資格、給料を紹介!|かいごのお仕事コラム
教えて!かいごろにゃん 教えて!かいごろにゃん
  • Facebook
  • Twitter
  • はてなブログ

公開日:

小規模多機能型居宅介護とはどんな介護サービス?特徴や介護職の仕事内容、必要資格、給料を紹介!


小規模多機能型居宅介護は、スキルアップをめざす介護職にとって学びの多い職場なのをご存じですか?

地域で暮らす利用者に、「通い」「訪問」「泊り」の3つのサービスを組み合わせて提供する小規模多機能型居宅介護。

介護職は、デイサービス(通い)と訪問介護事業所(訪問)、ショートステイ(泊り)の3つの介護現場のスキルが磨けます。

しかし、仕事内容が幅広いことから、「大変そう」「働きにくいのでは?」と心配する声も。

そこで今回は、小規模多機能型居宅介護の仕事内容をくわしく紹介!

必要な資格や給料、やりがいについてもお伝えしますので、小規模多機能型居宅介護の働き方が気になる介護職の方はぜひ参考にしてくださいね。

人物紹介
けあ子

けあ子

ひよっこ介護士。
漢字が苦手。利用者の脳トレ用の漢字ドリルでこっそり練習している。


かいごろにゃん

かいごろにゃん

かいご畑に住みついたネコのようないきもの。
介護業界に詳しく、けあ子のよき相談役。魚へんの漢字は全て覚えている。



あのおばあさん、お一人かな?家まで持って帰れるかな。

あのおばあさん、お一人かな?家まで持って帰れるかな。

ヘルパーがそばにいるから安心だよ。良かった!在宅でもちゃんとサポートがあるのね。

ヘルパーがそばにいるから安心だよ。良かった!在宅でもちゃんとサポートがあるのね。

施設の介護職もいいけど、ホームヘルパーにも憧れるなあ。訪問介護に興味があるの?

施設の介護職もいいけど、ホームヘルパーにも憧れるなあ。訪問介護に興味があるの?

じゃあ、小規模多機能型居宅介護で働いてみる?ショ、ショウキボ…?

じゃあ、小規模多機能型居宅介護で働いてみる?ショ、ショウキボ…?

デイサービスを中心に、訪問介護とショートステイを組み合わせて使えるサービスだよ。

デイサービスを中心に、訪問介護とショートステイを組み合わせて使えるサービスだよ。

住住み慣れた地域で生活したい利用者のニーズに添ったケアが可能で、今後の在宅介護サービスの主流になると期待されてるんだ。

住み慣れた地域で生活したい利用者のニーズに添ったケアが可能で、今後の在宅介護サービスの主流になると期待されてるんだ。

小規模多機能型居宅介護なら、どの介護現場でも通用するオールマイティ介護職になれるであろう。

小規模多機能型居宅介護なら、どの介護現場でも通用するオールマイティ介護職になれるであろう。

ひよっこ介護士には大変な道のりになるかもしれんが…。ついていきます!

ひよっこ介護士には大変な道のりになるかもしれんが…。ついていきます!

小規模多機能型居宅介護とはどんなサービス?

木のおもちゃ

小規模多機能型居宅介護は、2006年4月に創設された、地域密着型の介護サービス。「小多機(しょうたき)」と略して呼ばれることもあります。

まずは、小規模多機能型居宅介護とは、どんな介護サービスなのかをお伝えしましょう。

小規模多機能型居宅介護の特徴

小規模多機能型居宅介護の特徴

小規模多機能型居宅介護では、1つの事業所で、

  • 「通い」(デイサービス)
  • 「訪問」(訪問介護事業所)
  • 「泊り」(ショートステイ)

上記の3つのサービスを、24時間365日体制で提供します。

利用対象は、小規模多機能型居宅介護を行う事業所と同じ市町村に住む、要支援・要介護の認定を受けた方。

これまでは、在宅で介護を受ける場合、利用者は、デイサービスや訪問介護、ショートステイなどのサービスごとに別々の事業所と契約する必要がありました。しかし、小規模多機能型居宅介護なら、契約は1か所で済みます。

利用料金は定額制で、利用者は、介護保険の自己負担額の限度を気にすることなく、「通い」「訪問」「泊り」の3つのサービスを自由に組み合わせて使うことができます。

  • 定額料金の他、食費や宿泊費などは別途必要。くわしくは「豆知識 」の欄をご参照ください。

利用回数は、小規模多機能型居宅介護の1日あたりの利用定員を超えない限り、制限はありません。

【小規模多機能型居宅介護の登録定員】

  • 1事業所あたりの定員: 29名
  • 「通い」の定員:登録定員の1/2~15名まで※一定の要件を満たす場合は最大18名まで
  • 「泊り」の定員:登録定員の1/3~9名まで

少人数制のアットホームな雰囲気の中、慣れ親しんだ職員から必要に応じたケアを受けることができる小規模多機能型居宅介護。

在宅で介護を受けたい利用者の心強い味方と言えるでしょう。

かいごろにゃんのワンポイント講座

かいごろにゃんのワンポイント講座

看護小規模多機能型居宅介護とは?

小規模多機能型居宅介護とよく似た施設に看護小規模多機能型居宅介護があるよ。小規模多機能型居宅介護に、看護師などによる「訪問看護」のサービスが付いたもので、看多機(かんたき)と呼ばれるよ。

胃ろうなどの医療措置が必要な方のケアはもちろん、退院後の自宅での療養や看取りのサポートにも対応しているんだ。

看多機(かんたき)…医療ニーズが高い利用者向け
小多機(しょうたき)…主に日常生活のサポートが必要な利用者向け

という使い分けができるよ。

小規模多機能型居宅介護とデイサービス・訪問介護・ショートステイの違い

小規模多機能型居宅介護とデイサービス・訪問介護・ショートステイの違い

小規模多機能型居宅介護と一般的なデイサービス・訪問介護・ショートステイとの大きな違いは、いろんな介護サービスが一体化していることによる利用のしやすさでしょう。

小規模多機能型居宅介護の「通い」は、一般的なデイサービスと違い、滞在時間は決まっていません。「午前中のみ」「昼食のみ」「日中ずっと」など、利用者の希望に合わせて滞在できます。

「訪問」は、24時間いつでも対応可能。訪問先で過ごす時間も、サービスの内容によって15~60分などまちまちです。

「泊り」は、一般的なショートステイでは事前の予約が必要ですが、小規模多機能型居宅介護は、定員に空きがあれば当日でもOK。

「午前中はヘルパーに通院に付き添ってもらい、午後からは施設で昼食と入浴。ご家族から帰宅が遅くなると連絡があったため、そのまま宿泊」などの柔軟な対応が可能です。

どのサービスも同じ顔触れの介護職が対応するので、利用者にとっては馴染みやすいですし、利用の連絡や手続きもスムーズです。

在宅介護を支える小規模多機能型居宅介護のニーズは拡大中!

「介護が必要になっても住み慣れた自宅や地域で暮らし続けたい」との声を受けて、2006年にスタートした小規模多機能型居宅介護。

厚生労働省の調査によると、小規模多機能型居宅介護を行う介護施設(小規模多機能型居宅介護事業所や小規模多機能ホーム)は、2020年時点で全国に5千件以上。利用者数は約11万人に上ります。


  • 小規模多機能型居宅介護の請求事業所数の推移

「小規模多機能型居宅介護の請求事業所数の推移」事業所数約5400件、10倍に増加

施設数・利用者数ともに増えているにもかかわらず、小規模多機能型居宅介護で働く介護職は不足傾向。

実際、小規模多機能型居宅介護を行う事業所の50.5%が、「職員が足りていない」と感じているという調査結果もあります。

在宅介護のニーズが高まり続ける中、不足する介護職の確保のため、採用活動が活発になると予想されます。

小規模多機能型居宅介護は、好条件の求人が選べる・採用されやすいなど、介護業界で転職希望の方にとっては有利な状況が期待できそうです。

けあ子

なるほど~。小多機が何なのか、やっと少しわかってきたわ。24時間対応の介護サービスが地域にあれば、ケアが必要なときにすぐ対応してもらえて、安心して自宅で暮らせるわね。


かいごろにゃん

小多機は、利用者の日常生活の様々な困りごとに応えるために、いろんな介護サービスを一本化しているんだ。小多機を拠点に、地域ぐるみで在宅の高齢者を支える体制づくりが目標だよ。


けあ子

小多機って、かゆいところに手が届く孫の手みたいなサービスね!介護の仕事を通して地域に貢献できるってことね。


かいごろにゃん

そういうこと!じゃあ、次の章では、小多機の働き方をくわしく見てみよう!

小規模多機能型居宅介護の介護職の働き方は?

高齢者を支える女性

小規模多機能型居宅介護の仕事内容や必要な資格、人員基準などについてお伝えします。

仕事内容

こりゃうまそうだ。おかわりいっぱいありますよ。けあ子家事スキル上がったね。

小規模多機能型居宅介護では、デイサービスと訪問介護、ショートステイのサービスを提供しているため、介護職の仕事内容は多岐にわたります。

  • 食事、入浴、排せつなどの身体介護
  • 利用者の送迎
  • 利用者の自宅への訪問
  • 家事や買い物のサポート、通院の付き添い
  • 生活相談や安否確認
  • レクリエーションの企画、進行
  • 事務作業
  • 夜間の巡回
  • 緊急時の対応  など

介護職は、小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーが立てたケアプランに添いつつ、利用者の希望に合わせてフレキシブルな対応が求められます。

身体介護のスキルが磨けるのはもちろん、主婦や社会経験のある方は、これまで培った掃除や洗濯・炊事などの家事スキルやコミュニケーション能力を活かして働けます。

人員基準

小規模多機能型居宅介護で必要な人員基準を、以下の表にまとめました。

  • 小規模多機能型居宅介護の人員基準

職種 要件
代表者 1人
認知症の介護または保健医療・福祉サービスの経営経験があり、認知症対応型サービス事業開設者研修を修了したもの
管理者 1人
3年以上の認知症の介護経験があり、認知症対応型サービス事業管理者研修を修了したもの(常勤・専従に限る)
介護職 ■日中
常勤換算方法で1人以上
■夜間
・夜勤…時間帯を通じて1人以上※宿泊利用がなければ不要
・宿直…時間帯を通じて1人以上
看護師 1人以上
ケアマネジャー 1人以上

小規模多機能型居宅介護の職員の数は、1事業所あたり、正社員と非正規社員(パート・アルバイト・派遣)を合わせて、平均15人ほど 。

利用定員に合わせて職員の数は少なめです。

人員基準ぎりぎりの職場では、介護職1人の裁量で現場を回す機会が多くなることが予想され、適切な対応力や判断力が問われます。

必要資格

無資格・未経験OK?資格ありなお良し

小規模多機能型居宅介護で働くのに、資格は必須ではありません。

無資格・未経験OK、年齢不問の求人もたくさんあります。

ただし、すでにお伝えしたように小規模多機能型居宅介護では幅広い介護業務に携わりますので、ある程度の介護の経験や知識がある方が望ましいでしょう。

そのうえで、

  • 介護職員初任者研修(比較的に短期間で取得できる介護の入門資格)
  • 介護福祉士実務者研修(初任者研修の上位資格)
  • 介護福祉士(キャリアップに欠かせない国家資格)

などの資格を持っていると採用に有利です。

特に、訪問介護を行う際は「介護職員初任者研修」以上の資格が必須ですので、ぜひ取得したいものです。

資格取得をサポートしてくれる職場もありますので、無資格・未経験から介護職としてステップアップしたい方は要チェックです。

▼介護の資格についてもっと知りたい方はこちら


また、小規模多機能型居宅介護では送迎業務がありますので、専属ドライバーのいない職場では普通運転免許を持っていれば歓迎されるでしょう。

利用状況

ここでは、小規模多機能型居宅介護ではどのような介護サービスが業務のウエイトを占めるのかを知るために、利用状況を見てみましょう。


  • 小規模多機能型居宅介護のサービス利用状況

「小規模多機能型居宅介護のサービス利用状況」「通い」を含む利用94%

「通い+泊り」の利用が34.5%ともっとも多く、次に「通いのみ」「通い+訪問」「通い+訪問+泊り」と続き、全体の94%が「通い」を含む利用。

1日あたりの平均利用者数15.3人のうち11.4人が「通い」で訪れているというデータもあり、「通い」=デイサービスの業務が小規模多機能型居宅介護のメインであることがわかります。

小規模多機能型居宅介護の利用者は、要支援や要介護度1~2の自立した利用者が多く、身体介護の負担は軽い傾向。

少人数制で利用者の顔ぶれはほぼ決まっているので、心身の状態の変化にも気づきやすく、きめ細かい介護が可能です。

利用者との会話やレクリエーションを楽しみつつ、温かい信頼関係が築けるでしょう。

小規模多機能型居宅介護の1日の流れ

デイサービスの送迎車

小規模多機能型居宅介護の1日の流れを追ってみましょう。

7:00~8:00 起床・朝食
「泊り」の利用者の起床を促し、朝食の配膳や食事の介助をします。

8:30~ 送迎・バイタルチェックなど
「通い」の利用者を自宅まで迎えに行きます。

10:00~ 入浴
入浴を希望する利用者を介助します。

12:00~ 昼食
昼食の配膳や食事の介助をします。

14:00~ レクリエーション・リハビリなど
個別や集団で、軽い体操や趣味活動などのレクリエーション、機能訓練などを行います。

15:00~ おやつ
利用者とおやつを囲んで談笑することもあります。

16:00~ 送迎
「通い」の利用者を自宅まで送ります。

18:00~ 夕食
「泊り」の利用者の夕食の配膳や食事の介助をします。
食後の片づけの後、テレビをつけたりお茶の用意をしたりと、利用者が就寝まで穏やかに過ごせるよう配慮します。

21:00~ 就寝
利用者の就寝介助をします。
夜間は、事務作業や巡回、ナースコールの対応をします。
  • 上記のスケジュールは一例です。

「訪問」は随時対応のため「1日の流れ」には記載されていませんが、早朝から深夜まで、要望に応じた時間に利用者の自宅へ伺い、家事などの生活援助や介護を行います。

小規模多機能型居宅介護は24時間365日体制ですので、一般的なデイサービスや訪問介護のように利用時間の制限がありません。

「朝1時間だけ自宅に訪問」「デイサービスで昼食だけ」などの短時間や、ショートステイ利用でずっと泊まりといった利用も可能です。

  • 宿泊希望者が1日の利用定員を超えた場合は要相談。緊急時は柔軟に対応。

利用者の状況や希望に、臨機応変に対応するためには、他の介護職やケアマネジャー、看護師などとしっかり連携して、効率的に働く必要があります。

適切な対応力やコミュニケーション能力、細かな気づきの力などが磨かれ、介護職として大きく成長できるでしょう。

小規模多機能型居宅介護の介護職の勤務体制・給料

コーヒーと筆記用具

小規模多機能型居宅介護の勤務体制や給料について調べてみました。

勤務体制

小規模多機能型居宅介護は、4~5交代のシフト制で8時間勤務(休憩1時間)が中心です。

夜勤の場合は、多くが16時間勤務(休憩2時間)となります。

【シフト例】
①7:00~16:00
②9:00~18:00
③11:00~20:00
④16:30~10:30(夜勤)

残業は、あっても1~10時間ほどと少ない傾向です。

日中の利用が多く、宿泊希望者がいなければ夜勤なしになることも。

  • 夜間および深夜の時間帯を通じて利用者に対して訪問サービスを提供するために必要な連絡体制を整備している場合。

アルバイトやパート・派遣で働く場合は、日勤のみや都合のいい日時に数時間だけといった働き方もできます。

夜勤専従の募集もあり、少ない勤務日数で稼げる副業として人気です。

▼介護職の夜勤についてもっと知りたい方はこちら


休暇は、ほとんどが週休2日制に対応しています。シフトによっては、土日に休めることもあるでしょう。

夏期休暇や冬期休暇、リフレッシュ休暇がとれる職場もあります。

給料

厚生労働省の調査によると、小規模多機能型居宅介護の介護職の給与の月額平均は、30.5万円です。
  • 基本給に手当や一時金、賞与などを含めた金額

ただし、この金額は職場の査定、夜勤の回数、ボーナスや残業の有無、住んでいる地域の給料水準によっても変わりますので、あくまで目安とお考えください。

  • 小規模多機能型居宅介護の給与(常勤・非常勤)

項目 介護職 介護福祉士
常勤 305,387円 328,328円
非常勤(パート・アルバイト・派遣) 240,590円 269,445円

上の表は、小規模多機能型居宅介護の介護職の給料を、国家資格を持つ介護福祉士と比べたものです。

資格なしの介護職より介護福祉士の方が、正社員は約2万円、パートやアルバイト・派遣などの場合は、約3万円も高いのがわかります。

介護福祉士としての経験年数や保有資格が、給料の査定に大きく影響するのです。

介護福祉士になるには、介護職としての3年以上の実務経験と、介護福祉士実務者研修の資格が必須。

給料&キャリアアップをめざすなら、まずは介護福祉士実務者研修の資格を検討しましょう。

介護福祉士実務者研修の資格を取るには、福祉系の学校に通うなどの方法がありますが、実は、働いてお給料をもらいながら取得する方法が2つあります。

1つは、先にお伝えした資格取得支援制度のある職場で働くこと。もう1つは、かいご畑の「キャリアアップ応援制度」を活用することです。

キャリアップ応援制度は、かいご畑でお仕事を見つけた方は、通常10~20万円かかる介護福祉士実務者研修の講座の受講料が無料になるというもの。

介護の仕事が見つかる&資格が取れるという、一挙両得の制度なのです。

無資格・未経験から介護職をめざす方、給料を上げたい方は、この機会にかいご畑のキャリアップ応援制度で、資格取得をめざしてみませんか?

▼介護福祉士になる方法をもっと知りたい方はこちら


けあ子

介護職として腰を据えて働くなら、やっぱり資格取得はマストよね。


かいごろにゃん

小多機で訪問介護の業務に携わるなら初任者研修以上の資格は必ず必要になるよ。それに、介護の資格は全国どこに行っても通用する一生ものだから、取得して損はないよ。


けあ子

むむむ…やる気がみなぎってきた!!資格を取って小多機で活躍したい!


かいごろにゃん

おっと、やみくもに小多機で働く前に、メリットとデメリットを理解したうえで、慎重に職場を選んでね。

小規模多機能型居宅介護で働くメリット・デメリット

悩んでいる女性

この章では、小規模多機能型居宅介護のメリット・デメリットをお伝えしましょう。

 メリット
  • 「通い」「訪問」「泊り」の幅広い介護スキルが磨ける
  • 利用時間や回数の制限がなく、利用者の必要に応じ適切なケアができる
  • 少人数制のアットホームな環境で、顔なじみの利用者と密な関係を築ける
  • 要介護度の低い利用者が多く、身体介助の負担が軽い傾向
 デメリット
  • ある程度のスキルや経験がないと業務をこなすのが難しいことがある
  • 利用者の都合に寄り添い、イレギュラーな事態にも臨機応変な対応が必要
  • 人手不足の職場だと夜勤がワンオペになることが多い
  • 少人数制のため、人間関係が狭いと感じられることがある

訪問介護と施設介護の両方が経験できるのは介護職として貴重な経験ですが、「通い」が急に「泊り」になったり、深夜に「訪問」に行ったりと、柔軟な対応が必要です。

施設勤務での決まった業務しか経験のない場合、慣れないうちは「しんどい、つらい」と感じることもあるかもしれません。

しかし、「訪問」で利用者の自宅に訪問して実生活の状況を知り、ご家族や近隣の方から話を聞くことで、より深く利用者を理解できます。

「通い」や「泊り」を楽しみにしている利用者やその家族から感謝され、やりがいを感じることも多いでしょう。

自宅でも施設でも、利用者の生活を一貫してサポートできるのが小規模多機能型居宅介護の強みです。

小規模多機能型居宅介護に向いている人

利用者と談笑する介護職

地域の高齢者の在宅生活を支える小規模多機能型居宅介護の仕事に向いているのはどんな人でしょうか。

気になる方は、下記をチェックしてみてください。

小多機の適正チェック

  • 人の役に立ちたい
  • 幅広い介護スキルを身に付けたい
  • 身体介護の負担の少ない職場で働きたい
  • 少人数制のアットホームな職場で働きたい

上記うち、1つでも当てはまるようなら、小規模多機能型居宅介護で働くことを考えてみてもいいかもしれません。

小規模多機能型居宅介護では、無資格・未経験OKの募集もたくさんあります。

在宅介護のあらゆる側面をサポートする小規模多機能型居宅介護。

利用者の生活に寄り添い支えることが一番大切な仕事ですので、採用では、経験や資格より人柄が重視されます。

「小規模多機能型居宅介護が気になるけど、ちゃんとやっていけるか不安」

という方は、厚生労働省認可の就職支援センター「かいご畑」にご相談ください。

介護業界に詳しい専任のコーディネーターが、小規模多機能型居宅介護で働く際の注意点や職場の選び方などをていねいにアドバイスします。

希望条件にぴったりの求人のご紹介もしていますので、お気軽にお問い合わせください。

かいご畑に話を聞いてみる



小規模多機能型居宅介護とはのまとめ

小規模多機能型居宅介護とはのまとめ

  • 「通い」「訪問」「泊り」のサービスで在宅介護を包括的にサポート!

  • 少人数制の家庭的な環境で利用者1人ひとりにしっかり向き変える!

  • 無資格・未経験からでも幅広い介護スキルを身に付けられる!

この記事を書いたのは


介護求人専門サイト
かいご畑
かいご畑


「教えて!かいごろにゃん」 シリーズは、
介護職の就職・転職をサポートする「かいご畑」が、介護のお仕事や業界に関する情報をお届けする、お役立ちコラムです。

かいご畑では、介護の資格をもつコーディネーターが、今回お届けした情報など専門的な立場からお仕事探しのサポートを行います。

厚生労働大臣認可の就職支援センターなので、利用は無料です。

「お仕事に関する不安や、悩みを聞いてほしい」という相談だけでもOKですので、まずは気軽にご連絡ください!



けあ子

小多機についてくわしく教えてくれてありがとう。訪問介護の経験はないけど憧れはあるから、いつか転職するとなったら小多機は有力候補ね…!


かいごろにゃん

最初にみっちり研修してくれる職場もあるし、経験の有無は気にせずチャレンジしてみるといいよ。「通い」担当、「訪問」担当って具合に役割分担されている職場もあるし、できることから一歩ずつだよ♪


けあ子

そういえば、訪問介護って家事サポートもするんだっけ!料理下手だけど、将来に備えて、さっそく今夜の夕飯作りからチャレンジしよう♪


かいごろにゃん

けあ子の手料理…(悪寒)。今日はおやつのたい焼きいっぱい食べたから、夕飯はパスしようかな…。

この記事の監修者


本コラムは、「かいご畑」を運営する株式会社ニッソーネットが、専門家の監修のもと執筆しています。

監修者

■監修者
野口 哲也
( のぐち てつや )

介護福祉士養成校の講師や、介護資格の講座立ち上げ・運営など、介護・福祉人材の育成に尽力。現在は、実務者研修や喀痰吸引研修をはじめとする介護資格講座の教務・企画、講師育成など品質管理業務に携わる。介護保険制度や法律に関する知見の深さと人材育成に対する情熱を持ち、介護業界関係者からの信頼も厚い。


小規模多機能型居宅介護とはの豆知識


みんな、小規模多機能型居宅介護の仕事内容や働き方についてはわかったかな?

今回の豆知識では、小規模多機能型居宅介護のサービスの利用方法や費用についてまとめてみたよ。身近に介護が必要な人がいれば、ぜひ参考にしてみてね!


小規模多機能型居宅介護の利用方法や料金は?

1つの事業所で「通所」を中心に、「訪問」「宿泊」の介護サービスを組み合わせ、在宅生活の支援などを行う小規模多機能型居宅介護は、利用者にとっては

  • 契約が1回で済む
  • 利用の際の連絡の手間が少ない
  • スタッフの顔ぶれが同じで安心できる
  • 心身の状態の変化に合わせて柔軟なケアが受けられる

というメリットがあります。

小規模多機能型居宅介護を行う事業所は、小規模多機能型居宅介護事業所や小規模多機能ホームと呼ばれています。

では、利用条件や利用の流れ、料金を見ていきましょう。


利用条件

  • 小規模多機能型居宅介護の事業所と同じ市町村にお住まいの方
  • 要支援~要介護5の方

要介護認定が済んでいない方は、地域包括支援センターか、利用を希望する小規模多機能型居宅介護事業所に相談してみましょう。


利用の流れ

利用の流れは以下の通りです。

①小規模多機能型居宅介護を行う事業所を探す
すでに担当のケアマネジャーがいる方は、相談すれば、事業所を紹介してもらえます。いない場合は、利用を希望する事業所に直接問い合わせます。

②事業所を見学する
多くの事業所が、事前の見学を受け付けています。送迎もしてもらえるので、気になった事業所があれば、いくつか見学して比べてみましょう。

③契約
どこを利用するか決まったら、自宅や事業所で契約の手続きをします。

④ケアプランの作成
心身の状態や在宅での生活の様子などをもとに、小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーがケアプラン(利用の計画書)を作成します。そのうえで、希望に合わせて「通い」「訪問」「宿泊」の組み合わせや利用時間の調整をします。

⑤利用開始
基本はケアプランに添いつつ、その時々の状況に合わせたサービスの利用が可能になります。

これまで担当のケアマネジャーがいた方は、小規模多機能型居宅介護のケアマネジャーに担当が変わります。

小規模多機能型居宅介護を利用する場合、他のデイサービスや訪問介護などとの併用はできませんので注意しましょう。


  • 小規模多機能型居宅介護と他の介護サービスとの併用

併用できるサービス ・訪問看護
・訪問リハビリ
・居宅療養管理指導
・福祉用具レンタル
・住宅改修 など
併用できないサービス ・デイサービス
・デイケア
・訪問介護
・訪問入浴
・ショートステイ など

利用料金

小規模多機能型居宅介護の基本料金は以下の通りです。


  • 小規模多機能型居宅介護の月額料金(定額)

要支援・要介護度 利用者の負担額 ※お住まいの地域により異なります。
要支援1 3,403円
要支援2 6,877円
要介護1 10,320円
要介護2 15,167円
要介護3 22,062円
要介護4 24,350円
要介護5 26,849円


定額料金の他、食費、宿泊費、オムツ代、加算費用がかかります。

加算費用は、施設のサービス体制などによってかかる費用です。初期加算・認知症加算・看護職員配置加算・サービス体制強化加算・介護職員処遇改善加算などがあり、施設により異なります。

【料金例】
要介護2で月に「通い」を15回、「泊り」を4日利用した場合

  • 基本料金…15,167円
  • 昼食費(1回500円×15回)…7,500円
  • 宿泊費(1回1500円×4回)…6,000円
  • 夕食費(1回700円×4回)…2,800円

  • 合計…31,467 円~

  • 金額は一例で、実際は事業所により異なります。

小規模多機能型居宅介護は、基本料金が定額制なので、月にどれだけ利用しても、費用が高くなりすぎる心配は少ないですが、毎月の利用回数が少ないと、割高に感じられるでしょう。

ケアマネジャーなどとしっかり相談のうえ、小規模多機能型居宅介護にするか、他の介護サービスにするかを検討しましょう。


人気記事一覧

かいごろにゃんシリーズ一覧

介護の求人情報を見る

東京  大阪  愛知  広島  福岡  全国