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介護職がレクリエーションへの苦手意識や不安を克服するには?明日から使えるレクのアイデアも紹介
介護職として働くにあたり、レクリエーションが悩みの種という方は多いのではないでしょうか。
「ネタに困る」「人前に立つのが苦手」などの理由から、レクリエーションを負担に感じることも。
そこで今回は、介護職のレクリエーションへの不安や悩みを解決する方法について考えてみました。
すぐに使えるレクリエーションのアイデアはもちろん、レクリエーションが苦手でも働きやすい介護施設などのお役立ち情報もお届けします。
注目の資格「レクリエーション介護士」についてもご紹介しますので、レクリエーションにお悩みの介護職も、これから介護職をめざそうとお考えの方も、ぜひ参考にしてくださいね。
けあ子
ひよっこ介護士。
レク大好き!敬老会で実施した盆踊りが気に入り、いつか全国の大会を制覇したいともくろむ。
かいごろにゃん
介護業界に詳しく、けあ子のよき相談役。太鼓腹で盆踊りの拍子が取れる。
介護施設のレクリエーションってホントに必要?
まずは、レクリエーションが高齢者にもたらす効果について簡単にお伝えします。
レクリエーションは高齢者の心と体を健やかに保つ
年齢を重ねると体力や気力が衰え、体を動かしたりものを考えたりするのがおっくうになることも。レクリエーションを通して適度に体や頭を使うことで、心身の機能の活性化が期待でき、認知症の予防や健康維持につながります。
レクリエーションは生きる喜びを育む
レクリエーションをきっかけに、介護施設のスタッフや他の利用者はもちろん、地域のボランティアや学生、園児などたくさんの人とふれあえます。人とコミュニケーションすることで、生活に張り合いが出て、生きる喜びや楽しさを再確認できます。
このように、利用者が介護施設で過ごす時間を楽しくて有意義なものにするために、レクリエーションはとても大切。
実際、介護現場で働く多くの人が、レクリエーションの必要性を感じています。
以下のアンケート結果をご覧ください。
- レクリエーションの必要性
レクリレーションを「とても必要」「必要」としている人の割合は97.9%。
介護現場で働くほとんどの人が、レクリエーションは単なる娯楽ではなく、介護予防の観点から利用者の健やかな生活に必要不可欠な活動だととらえているようです。
ここでは、介護職のレクリエーションへのよくある悩みをご紹介しつつ、解決法を考えてみました。
特にデイサービスなど、毎日のようにレクリエーションを行う施設では、ネタ探しや準備が介護職にとって大きな負担になることもあるようです。
【解決法】
レクリエーション専門の雑誌や本を活用する他、インターネット上には、季節や利用者の状態・人数に合うレクのアイデアや素材を無料公開・配布しているサイトがありますし、最近では、動画サイトにもさまざまなレクの手順がアップロードされています。
日頃から目を通し、レクリエーションのネタをストックしておきましょう。
また、レクリエーション支援アプリを入れたタブレットの導入を職場に提案するのも1つの方法です。
タブレット購入の初期費用こそかかりますが、マンネリ化が防げるうえに、介護職がレクリエーションにかける労力が軽減でき、他に道具を買いそろえる必要がないので経費削減にもなります。
これは、レクリエーションのマンネリ化によって利用者が飽きてしまっている、または実施しているレクリエーションが利用者にわかりにくく参加しづらいケースが考えられます。
【解決法】
マンネリ化を避けつつ、誰でも楽しめてわかりやすい内容になるよう気を配りましょう。
そのうえで「盛り上がらない」と感じたら、
など、利用者が「レクリエーションに参加している」と実感できる雰囲気をつくりましょう。
利用者に当事者意識が芽生えるかどうかで、参加率や盛り上がり具合も変わりますよ。
確かに、場を盛り上げつつ司会進行をするのは、慣れないと恥ずかしいもの。
レクリエーションには介護技術とは違う能力が求められますし、マニュアルがないことがほとんどなので、こなすだけで精一杯で楽しむ余裕を持つのは難しいかもしれません。
【解決法】
レクリエーションが得意なスタッフやボランティアの方などの話し方や進行の手順を観察してマネてみましょう。
最初はうまくいかなくてへこむこともあるかもしれませんが、何度もこなすうちに、大声を出すことにも慣れて自分なりのノウハウが身に付くことも。
レクリエーションにもいろいろ種類がありますから、料理が好きならおやつを手作りするなど、自分が得意なことを提案してみるのもいいですね。
自分の企画したレクリエーションで利用者が喜んでくれると、感動もひとしおですよ。
いかがでしたか?
今回ご紹介したような、ちょっとしたコツを実践することで、レクリエーションに対する苦手意識を克服できるかもしれません。
レクリエーションは、デイサービスのようにほぼ毎日行う施設もあれば、有料老人ホームなど入所系の施設では月に1~2度という頻度のところも。
訪問介護事業所のホームヘルパーや病院の看護助手ならレクリエーションに携わることはほとんどないでしょう。
レクリエーションが苦手な方は、レクリエーションの実施頻度が低い職場を探してみてはいかがでしょうか。
人手不足でレクリエーションを楽しむ余裕がない場合もありますので、実施状況や人員体制をしっかり確認して職場選びをすれば、ストレスをためずに介護職を続ける近道となります。
レクリエーションの内容も、外出や地域交流のイベントが多い、室内で静かに工作やゲームを楽しむことが多いなど、施設の運営方針や利用者の状況により様々ですので、「楽しそうだな」と思える職場に出合えたら何よりです。
「でも、レクリエーションの実施状況や人員体制なんて求人情報に載ってないし、どうやって調べたらいいの?」とお困りの方は、厚生労働大臣認可の介護就職支援センター「かいご畑」にお任せください。
かいご畑では、介護業界に詳しい専任のコーディネーターがたくさんの非公開求人の中から、レクリエーションの状況や待遇、給料など、あなたの希望にぴったりの職場を探してご提案します。
これから介護職をめざす方も転職をお考えの方も、どうぞお気軽にご相談ください。
確かに、レクの頻度や内容によっても向き不向きはあるだろうし、転職で気負わずにレクに取り組めるようになるといいな。 そうだね。介護職がレクを負担に感じることなく、率先して楽しめるのが理想だよ。 私はレク大好き!特に歌や踊りのレクが楽しくて盛り上がるわ。 いいね!でも、スタッフばかりが盛り上がって利用者が置いてきぼりになるケースもあるから気を付けて。介護施設のレクリエーションは、種類ごとに目的があることを忘れないでね。 (どきっ)も、もちろんよ!ちなみに、レクリエーションにはどんな種類が……? やれやれ。詳しく説明するから、明日からのレクに役立ててね。
種類別にご紹介しましょう。
日常的に体を動かすことが減った利用者に運動の機会を設け、身体機能の維持・向上をめざします。適度な運動により血行促進や食欲増進、快眠が期待できます。
ハサミやノリなど、道具を使って手先・指先を動かすことで、脳の活性化や認知症の予防につながります。
日常生活であまり使わない部分の脳を刺激して活性化することで、認知症の予防や進行を遅らせる効果が期待できます。
また、外出は気分転換や運動不足の解消にもなりますし、生活にメリハリが生まれます。
身体機能の低下を防ぐために、軽いウォーキングと組み合わせると効果的だと言われています。
このように、レクリエーションには様々な種類と目的があります。
「最近寒くなってきたから、血行促進のために体を動かすレクをしよう」など、レクリエーションをするための目的がはっきりしていれば、「今日は何をしようか」と迷うことも少なくなります。
また、クリスマスやひな祭り、運動会など季節の行事も喜ばれますし、複数のレクリエーションを組み合わせることでバリエーションも広がります。
レクリエーションのマンネリ化にお困りの方はぜひ実践してみてくださいね。
レクリエーションは大好きだけど、目的や効果について深く考えたことがなかったから参考になるわ。 体を動かしにくい方や車いすを利用されている方、認知症の方など、それぞれの状態に配慮したレクリエーションを選ぶのはもちろん、みんなが楽しめるよう、スムーズに進行するのも介護職の腕の見せ所だよ。 がってんです!せっかくの機会だから、進行の手順や注意点もおさらいしたいな~。 おさらい……?(ホントにわかっているかアヤシイな)
スペースを準備し、利用者に、「いつ」「何の」レクリエーションをするのかも周知しておきましょう。
全員が揃ったら、簡単な挨拶とともにレクリエーションの内容や終了時間を説明します。トイレや質問はいつでもできることも伝えましょう。
不安そうな利用者に声をかけたり、皆と同じ手順が難しい利用者のそばについたりと、それぞれのペースで楽しめるようサポートします。
終わった後の利用者の様子もしっかりと観察して次回のレクリエーションに活かしましょう!
嫌がる場合は無理強いせず、参加したくなるようなレクリエーションを企画しましょう。
利用者の安全を第一に、事故のないよう細心の注意を払いましょう。外出する場合はこまめな休憩や水分補給も忘れずに!
利用者が安心して場に溶け込める雰囲気づくりがレクリエーションを楽しんでもらう第一歩です。
レクリエーションの手順や注意点についてお伝えしましたが、堅苦しく考えることはありません。
レクリエーションの本来の意味は「休養・楽しみ」。
あなた自身がリラックスして楽しむことができれば、利用者にもきっと伝わります。
まずは笑顔と大きな声を心掛けて、レッツトライ!
レクリエーション介護士とは、2014年に誕生した民間資格。
介護の基本的な知識や高齢者との円滑なコミュニケーション方法、レクリエーションの企画・実行などについて専門的に学べます。
【レクリエーション介護士2級】
【レクリエーション介護士1級】
レクリエーションに力を入れる介護施設が増えている中、資格取得により、就職・転職の際に有利に働く可能性もあります。
レクリエーション介護士をめざして学ぶことはメリットになりこそすれ、決して無駄にはなりません。
予防介護としてだけでなく、利用者が生きがいを見出すきっかけにもなるレクリエーション。
今は苦手な方も、レクリエーションについてもっと深く知ることで、介護職としてステップアップしませんか?
今回の話で、レクリエーションがもっと好きになったわ。ありがとう、かいごろにゃん。 どういたしまして。職場の他のスタッフにもぜひ伝えてね。 わかった!まずは、私が利用者もスタッフも楽しめるレクを企画したらいいのよ。頑張るわ!! その意気だよ!じゃあ、たい焼き食べ放題のレクなんていかが? それってかいごろにゃんだけが楽しいのでは……。
人気記事一覧 かいごろにゃんシリーズ一覧レクリエーションの悩み 1 マンネリ化する
レクリエーションの悩みで最も多いのは「マンネリ化」。
インターネットを活用してレクリエーションのアイデアを蓄積レクリエーションの悩み2 盛り上がらない
利用者の参加率が低い、盛り上がらないといった悩みもたくさんあります。
利用者が「参加している」と実感できる雰囲気づくりを心掛ける
レクリエーションの悩み3 恥ずかしい
「大勢に注目されるのは苦手で恥ずかしい」「レクリエーションを楽しめない」という声もあります。
レクリエーションが得意なスタッフのマネをしながら、場数を踏んで慣れる
体を動かすレクリエーション
個人戦やチーム戦でポイント形式にすると盛り上がるでしょう。手先を使うレクリエーション
子どもの頃に慣れ親しんだ遊びを好む利用者は多く、作品を作る喜びや達成感を得てもらえるでしょう。頭を使うレクリエーション
体の自由が利きにくい方でも親しみやすく、問題が解けた時の達成感や充足感は気持ちを前向きにするでしょう。リフレッシュするレクリエーション
懐かしい童謡を歌ったり、花や野菜を育てたりすることで、ストレスの緩和や健康促進の効果が望めます。認知症の方向けレクリエーション
昔の写真や音楽などにふれながら、過去の思い出や経験を話してもらうことで心を落ち着かせ、認知機能の改善をめざします。
レクリエーションをスムーズに進行するには
レクリエーションの手順は基本的に以下の4ステップです。【ステップ1】準備
レクリエーションに必要な道具の買い出しなどがあれば前日までに済ませましょう。【ステップ2】開始前
BGMを流すなどでレクリエーションの開始を知らせ、利用者を誘導します。【ステップ3】本番
利用者の表情を見ながら、ゆっくりと大きな声で手順を説明し進めていきます。【ステップ4】終了
利用者にレクリエーションの感想を尋ねたり、次回の予定を伝えたりした後、終了の挨拶をします。レクリエーションの注意点
レクリエーションを利用者が楽しむために、介護職が気を付けたいことをまとめました。無理強いをしない
レクリエーションが苦手な介護職がいるように、大勢で何かをするのを好まない利用者もいます。けがの防止
どんなにレクリエーションが盛り上がっていても、転倒などでけがをしては元も子もありません。孤立させない
輪に入れず不安そうな利用者には積極的に声掛けをし、他の利用者との仲を取り持つよう会話に誘いましょう。
経験・年齢・資格不問でどなたでも取得できます。日本アクティブコミュニティ協会が認定する講座を受講し、試験に合格すれば約3か月で取得できます。通信制の講座もあり、試験も自宅で受けられます。
2級取得後に、指定された日時と場所で講座を受講、実施研修、筆記試験をクリアする必要があります。状況に合わせてレクリエーションをアレンジする能力やレクリエーションの現場でのリーダーシップを養えます。
※出典:「一般社団法人 日本アクティブコミュニティ協会」
介護職の就職・転職をサポートする「かいご畑」が、介護のお仕事や業界に関する情報をお届けする、お役立ちコラムです。
かいご畑では、介護の資格をもつコーディネーターが、今回お届けした情報など専門的な立場からお仕事探しのサポートを行います。
厚生労働大臣認可の就職支援センターなので、利用は無料です。
「お仕事に関する不安や、悩みを聞いてほしい」という相談だけでもOKですので、まずは気軽にご連絡ください!
本コラムは、「かいご畑」を運営する株式会社ニッソーネットが、専門家の監修のもと執筆しています。
■監修者
野口 哲也
( のぐち てつや )
みんな、介護職のレクリエーションについてはわかったかな?
豆知識として、利用者に人気が高くて簡単にできるレクリエーションを企画書形式で紹介するので、ぜひ参考にしてみてね!
介護のレクリエーション アイデア紹介!
ここでは、レクリエーションのアイデアを企画書の形式でご紹介します。
うちわリレー
輪になって座り、手に持ったうちわの上にお手玉を載せて、落とさないように隣の人に届けて一周するゲーム。
【参加人数】
5~10人
【所要時間】
30分
【対象者】
自立/車いす/認知症
【ルール】
【目的・ねらい】
【用意するもの】
【注意事項】
このように、実施するレクリエーションを企画書や計画書としてまとめると、目的や準備物、注意事項などが一目瞭然。
後々の参考になりますし、会議などで研究発表をする際にも役立ちます。
企画書の内容をホワイトボードに書き出して、スタッフみんなで改善点を話し合うのもいいですね。
洗濯バサミやストロー、段ボールなど身近なものも利用できますし、手遊びや言葉遊びなど、道具がいらないレクリエーションもあり、工夫次第でアレンジは無限大!
オリジナルのレクリエーションを創作するのも楽しいですよ。