ケアお役立ち情報
2015年11月30日
高齢者の排泄障害はなぜ起こるのか?
【排泄障害とは】
排泄障害とは、なんらかの原因で尿や便が出なかったり、漏れたり、頻繁になったりする状態の事をいう。 私たちは口からとった水分や食物を消化吸収し、エネルギーに換えることによって生命を維持しています。消化吸収後に不要になった水分や老廃物を、便や尿として出すことを排泄と言います。排泄は生きていく上で欠かすことのできない生理的欲求の一つであり、生命の維持・人間の尊厳を維持する上でも、重要な営みと考えければいけません。介護者は排泄障害がもたらす身体的・精神的・社会的な影響をよく理解し、原因と症状に応じたケアを実践しましょう。【排泄障害の原因】
【排泄障害の症状】
【尿失禁の症状】
- 腹圧性尿失禁:咳やくしゃみで腹部に圧がかかった時に尿漏れすること。
- 切迫性尿失禁:膀胱に少ししか蓄尿されていないのに膀胱が勝手に縮んで尿漏れすること。
- 溢流性尿失禁:尿が出にくく、膀胱に残った尿が少量ずつ溢れて漏れること。
- 機能性尿失禁:排尿に関する判断や動作がうまくいかずに尿が漏れること。
【便失禁の症状】
- 腹圧性便失禁:肛門をしめる筋肉が弱くなり、腹圧がかかった時に便が漏れること。
- 切迫性便失禁:急激な便意を感じた時にトイレまで我慢できずに漏れること。
- 溢流性便失禁:便秘の状態にあり、たくさん溜まりすぎた時に便が溢れ出ること。
- 機能性便失禁:排便に関する判断や動作がうまくいかずに便が漏れること。