介護の資格情報
2015年09月14日
訪問介護員とは?
訪問介護員とは?
ホームヘルパー(略:ヘルパー)という名称が浸透している訪問介護員。このヘルパー資格は国家資格ではなく、所定の講習を受講終了した者に与えられる認定資格です。現在、ホームヘルパー資格取得に関しては変遷をたどり、2013年度から従来の訪問介護員2級養成研修に代わり、介護職員初任者研修がスタート。また、介護職員基礎研修も2012年度で廃止され、実務者研修の養成体型に一本化されています。
よって、これからホームヘルパー資格取得を目指すならば、各都道府県の指定を受けた事業者が実施する“介護職員初任者研修”から受講することになります。
ヘルパー資格所持者の仕事場所
1つ目は、利用者の自宅とその周辺です。
ホームヘルパーは、地域で生活しながら介護を必要とする高齢者や障がい者宅を訪問し、介護サービスや、生活援助、同行・外出援助などのサービスを提供することが仕事です。
サービス実施にあたっては、本人、または家族の要望を受けた居宅サービス事業所との契約に基づき、事業所所属のホームヘルパーが各家庭に派遣され業務を行うことになります。
ホームヘルプサービスで実施される業務には以下のようなものがあります。
・食事の準備・介護
・入浴介護
・排せつ介護
・洗濯・掃除など家事全般の補助又は代行
・外出・移動支援
・助言・相談援助など
訪問介護におけるホームヘルパー業務の魅力は、なんと言っても住み慣れた地域、自宅での生活を直接的にサポートすることができる点ではないでしょうか。
高齢になったり、障がいをもったりと、不自由さを抱えれば抱えるほど、人というのは大きく生活環境を変化させることに抵抗を感じるものです。
不自由さを抱えている分、できれば一番落ち着くわが家で少しでも安らいで生活したいと希望する利用者は少なくありません。
しかし、単身生活で地域生活を一人で送ることがままならなくなってきた場合、もしくは家族同居であっても家族の介護負担量が増大し、永続的に支えきれなくなる場合はどの家庭にも起こりうる事態です。
そんな時、ヘルパーさんが自宅まで来てくれて、必要なサポートをしてくれる、家族と協働し、もしくは家族に代わって入浴介助を済ませてくれる、なかなか一人では通えない病院まで付き添ってくれる等、これらのサポートは利用者側には非常にありがたいことで、利用者本人だけでなく家族からの信頼も厚く、感謝されることにやりがいを感じ、ヘルパーの仕事を続けている方も多数です。
また、外出支援などを行う機会が多いことも居宅支援をしているヘルパーの特徴で、どうしても施設勤務をしていると施設内でのケアにとどまることが多いのですが、利用者のニーズに基づいて、一緒に外へ連れ出してあげることができる点も仕事の面白味かもしれません。
もう一つの職場は病院や高齢者入所施設、通所施設などの医療・福祉施設です。
医療機関や高齢者入所施設などの入所施設にて勤務する場合・・・
・食事の配膳や食事介助、もしくは見守り等
・入浴介助
・移動・車いすへの移乗介助
・排泄補助・オムツ交換など
・シーツ交換やベッド周りの清掃
・更衣補助
・褥瘡対策
・レクリエーションの提供など
デイサービス等、通所事業所に勤務する場合・・・
・バスや福祉車両での利用者送迎
・食事の配膳や食事介助、配茶、見守り等
・移動・移乗介助
・入浴介助(入浴サービス実施事業所)
・リハビリ体操の実施やレクリエーション活動の提供など
・話し相手、相談役など
入所施設・通所施設においても日常生活全般にわたる介助が業務の中心ですが、入所施設などでは看護助手としての看護師の指示に基づいた補助業務を行う場合が多いようです。
また、通所事業所においては、自宅から一定時間外へ連れ出すことによって介護する家族へのレスパイトケアを目的としていたり、利用者本人の心身機能の維持を目的として関わることも多く、身体介護だけでなく、楽しみ・生きがいの提供も求められるので、レクリエーション活動の準備など居宅介護では経験したことがない業務も担当する機会が増えるかもしれません。
給与面ですが、正社員で月給15~20万程度が多く、職場によって各種加算額などの差が出るようです。
非正規雇用やパートタイマーでの雇用が大変多いホームヘルパーですが、時給としては居宅介護を行うホームヘルプサービス事業所に登録しているヘルパーの方が高い傾向があります。
生活援助では時給1200円~、身体介護では1800円程度の時給契約も多く、ヘルパーはその日担当したケースの総額が日当となるわけです。
こちらは、空いた時間だけを利用して仕事をしたいという主婦ヘルパーさんに人気の雇用形態です。
これに対して、医療機関や福祉施設で勤務するヘルパーの場合、多くが介護職員、または看護助手としての扱いとなり、時給800~1200円程度の職場が多いようです。
ただ、施設勤務の場合には利用者の家と家を移動する時間などもなく、また、空き時間ができることもありませんので、5時間なら時給×5の給与が保障されます。
一方で、各利用者の家を訪問して回るヘルパーの場合は、移動時間や訪問と訪問の間の空き時間などがどうしても生じてしまうので、5時間で5時間分の時給が稼げるわけではないということになります。
毎日、一定時間まとまって勤務したいという人には、こちらの施設勤務が合っているのかもしれません。
同じパートタイマーとして勤務するにはどちらが自分のライフスタイルに適しているか考えてから就職した方が良さそうですね。