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Vol.1

川村 寿美さん

履かせてあげた、のではなくて、一緒に履こう、ほら、履けた、ってカンジでしょうか。

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この仕事に就こうと思ったきっかけはありますか?

もともと、介護や福祉には興味があったんだと思います。高校時代にとても尊敬していた先生が、学校以外に福祉施設でボランティアをされていたんです。それを知った時に、更に尊敬したことが今でも心に残っています。
ただ、わたしは歌の仕事がしたくて、その道に進みました。大阪市内でオールディーズの歌手として仕事をしていたんです。今でも仕事の合間にステージに立つこともありますよ。介護の仕事をしようと思い立ったのは、大好きな祖母が亡くなった時でした。
わたしは沖縄出身なんですが、とても元気だった『おばあ』が、急に亡くなったんです。最期は認知症も発症していて、お風呂にも一人で入れなくなっていたと聞いて驚きました。
離れて暮らしていたとはいえ、『なにもしてあげられなかった』という悲しさが強くて。自分に、何かできないか、と思ったことがきっかけでした。

どうしてニッソーネットを選ばれたのですか?

ニッソーネットとの出会いは、ホームヘルパー2級講座からでした。携帯電話の資格取得サイトで、ニッソーネットが開講していたホームヘルパー2級講座は受講料が一番安かった(笑)『資格取得支援制度』で、その後の勤務に応じて受講料が還付される制度も魅力でした。
すぐに申し込みをして、通学コースでホームヘルパー2級を取得した後は、そのままニッソーネットからお仕事を紹介してもらいました。

正職員ではなく派遣で働くことに不安はありませんでしたか?

なかったですね。
派遣で働くことでいろいろな施設を見ることができるのが魅力だったんです。実は最初、訪問介護の仕事を考えていたのですが、いわゆる老人ホームのような施設も経験を積むにはいい思いましたし、障害者施設にも興味があったんです。派遣なら、いろいろな職場を知ることができると思って。

今、勤務している『ちくりんの里』は、ユニットケアの施設なんですが、当時はユニットケアがどんなものかも知りませんでした(笑)それに半年毎に違った職場を紹介してもらえる派遣であれば、自分の今の職場を客観視できる安心感がありました。
派遣だからこそ、視野を広く持てたと思います。

介護の現場では、苦しいこともあったと思いますが…?

帰宅願望の強い方をケアする時などは特に苦労しました。帰宅願望というのは、夕食の後など、自宅へ帰ろうとする衝動が起こることなんですが、とにかくわたしの話を聞いてもらえないんです。閉じ込められているという不安から、ベランダに出て叫んだり、施設内で行方不明になったり。どうやっても自分を信用してもらえないことに、いらだちを感じましたし、仕事に対しても、とても辛いと思いました。でも、まずは利用者様の話を聞いてあげることから始めてみました。

そうして『ああ、帰りたいのね、帰っていいよ?』という態度を示すと、今度は利用者様から、『もうちょっとここにいようかな』と言ってもらえるようになったんです。介護の仕事は、毎日少しずつの積み重ねで、できるようになっていきます。そういう意味で、自分自身の心の成長を感じますし、それが自信にもつながっていきます。ゴールは見えないけれど、それ以上に充実感のある仕事だと思います。

こんな介護スタッフになりたいってありますか?

たとえば、靴を履かせる時。履いてくれた時に、利用者様から『ああ、ありがとう』って言われるんです。
そんな時に『いぃえぇぇ』と心から思っていたいですね。
履かせてあげた、のではなくて、一緒に履こう、ほら、履けた、ってカンジでしょうか。
入浴一つとっても、利用者様にはそれぞれのペースがあります。『してあげる』ではそのペースを気遣えない。

自分はテキパキできるから、イライラしがちだし、忙しい時は忘れそうになるけど、自分のおばあが『テキパキ』扱われたら悲しいと思うんですね。だから、いつも待つことを心がけるようにしています。これはきっとこの仕事を続ける限り、永遠に続くことだと思いますね。
でも絶対に急がさないスタッフになりたい。利用者様に気を遣わせるようなスタッフにはなりたくないんです。

正職員として勤務することはいかがでしたか?

今の職場は最初に紹介いただいた1ケ所目なんです。半年勤務した頃、正職員にならないかとお誘いをいただきました。もともといろいろな施設を見たい、と考えていたのですが、周囲の方の勧めや、半年の勤務で一つの施設でも学べることはたくさんある、と感じたので、2006年から正職員として勤務しています。
施設長の考え方や、施設の雰囲気など、とてもオープンで働きやすい職場だと思いますし、なによりそれまで実際に働いていたので安心して決めることが出来ました。将来、バンドのメンバーをボランティアで招いて、オールディーズのコンサートをするのも、ひそかに楽しみにしているんです。

将来の目標はありますか?

将来は、利用者様と一緒に生き甲斐を見つけられるようなスタッフになりたいですね。
生活していくサポートは介護スタッフなら出来て当たり前ですから。でも、利用者様の活き活きした笑顔を見られるようになれば、私自身も、絶対幸せになれると思うんです。だから、毎日『がんばろう』と思うのではなく、『今日も幸せになろう』と思って職場に向かいます。
もちろん、知識や技術も必要ですから、まずは3年の実務経験を積んで介護福祉士を目指しています。

最後に、『介護の仕事』についてどう思いますか?

実際に介護の仕事に就くまでは、なんとなく『偽善者』みたいなイメージもありました。
でも実際は、全然違うんです。人と人とが接する仕事ならでは、だと思いますが、毎日が目からウロコの連続です。キレイに言うなら人生の先輩に学ぶことが沢山ある、ってことなんですが、それを体感できる仕事です。日常の些細なケアでも、はっとすることがたくさんあります。気がついたら同じ仕事をしている友人が周りにたくさんいました。それだけ魅力的な仕事にめぐり合えたんだ、と思っています。
毎日職場で『今日は何が起きるだろう』ってわくわくできて、自分の成長が楽しみなんです。